みやぎ「赤旗」自然・山愛好会


   

 

        10月初め、裏泉•黒鼻山を歩く

                    篠崎隆夫

                    「投稿」 2,023年10月7日(土)

                              

スプリングバレー周辺域を「裏泉」と私は勝手に呼ぶ檫高840mの黒鼻山は「ヒザ川」を挾み泉ヶ岳の南西の山だ。いつでも人で賑やかなのが泉ヶ岳•北泉ヶ岳だが、裏泉と黒鼻山は人とは無縁の山域だ。これまで出会ったのは組二人だけ。静かで個性的な山域を錐かに頓着する事なく、ぐるりの自然だけが相手の滕手気ままな歩きが楽しめる。

7、8分の短いスプリングバレーリフトの最上部で泉ヶ岳の褢面を眺められる。見憤れた姿とは全く異なる姿だ。リフトを降り2分程で登山道入口、20分程で象ヶ岳と三叉路の鞍部の「クマザサ平」に着く。この道はあまり知られていないし、知っていても踏み跡程度の道、藪漕ぎの必要な道と誤解している人がいるが全く逆だ。泉ヶ岳の他の歩きにくい登山道とは真逆な非常に歩きやすい道。①道幅が広く岩や石がつきでていない。②周辺は発達したブナが中心の原生林。③登りは最後の3分程で殆ど平坦な道だ。

「クマザサ平」から急坂を右に10分で三叉路、左に20分登れば泉ヶ岳山頂だ。ここいらは泉ヶ岳で最高の「根曲がり竹地蒂で月山竹に劣らない良質ものが採り放題だ。1時間で100本は軽くとれる。

三叉路を下り「ウグイス坂を過ぎ数分で黒鼻山登山道入口だ。人には出会わない、そのかわり出会うのが熊の糞だ。黒鼻といった意味不明の山名より熊糞山が相応しい。鈴・笛を常に鳴らしながら歩く。アップダウンが統くのが特徽。それが終わリ平坦道になると山頂が近いが、一体どこか山頂なのか?道は明瞭で山頂の標識もあるが、そこよリ少し標高が高いと思えるピークがいくつかある。展望が無いので判断がつかない。泉ヶ备登山道入口にむかって降りていく道は、①それまでは広葉樹の森の中の道だが、こちらは完全な針葉樹の淼。②それまでは直線道だが、こちらはやや急なジグザグ道だ。ほどなく「ヒザ川を渡リ、水神への登山道と「関口」で合流する。

今回歩いたのはきのこが目当人に出会わなかったが、泉のブナ林も、黒鼻山にも全くキノコはなかった。ながびく異常高温がうらめしい。  10月4日